1931年11月13日生まれ、カナダ・ケベック州出身。フランス系カナダ人女優。
14歳の時に演劇に携わり、そこで天職を見つける。アントン・チェーホフの「ワーニャ伯父さん」「桜の園」、テネシー・ウィリアムズの「欲望という名の電車」「熱いトタン屋根の猫」など、主に舞台で活躍。1952年、カナダにテレビ局が誕生してからは舞台とTVシリーズなどで次々と大役をこなし、“ケベックのカトリーヌ・ドヌーヴ”とも言われ、名女優としての地位を確立した。1990年、ケベック映画で最も活躍した役者に贈られるギィ・レキュイエ賞を受賞。ケベック演劇評議会(ケベックの演劇界を代表する組織)にて理事長を務めた時期もある。映画では、『YUL 871』(66)、『親愛なるパパ』(79/2011年、特集:鉛の時代 映画のテロリズムにて上映)、『Dans le ventre du dragon』(89)、『炎の少女ローラ』(89)、『Cap Tormente』(93)、『天使にショパンの歌声を』(15)などに出演し、脇役を演じることが多かったが、観る者に多くの忘れられないシーンを残す。本作を引退作とし、70年近くにわたる長きキャリアの幕を閉じる。癌を患い、2019年11月21日、家族に見守られながら静かに息をひきとった。享年88歳。
1948年生まれ、カナダ・ケベック州出身。
映画、TVシリーズ、舞台と幅広く活躍し、安定した演技力と存在感が際立つベテラン俳優。1987年から2017年まで、モントリオール州立高等演劇学院で教鞭を執る。同じくモントリオールの芸術学校Institut national del'image et du sonでは理事長を務めた。2012年、『Le Vendeur』でジュトラ賞主演男優賞を受賞し、2014年にカナダ勲章を受勲。2016年、『Paul à Québec』においてもジュトラ賞主演男優賞を受賞した。主な出演作に、『Montréal blues』(72)、『レオロ』(92)、『ジャック・メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック・エネミー)No.1と呼ばれた男 Part.1ノワール編』(08)、グザヴィエ・ドラン主演『神のゆらぎ』(13)、『天使にショパンの歌声を』(15)、『Maria Chapdelaine』(20)など。
1950年生まれ、カナダ・ケベック州出身。
地元ケベックでは最も偉大な俳優とされ、ユーモア溢れる演技は人々を魅了し続けている。映画のほか多方面で活躍し、2004年には米ニューヨーク・タイムズ紙が選ぶ俳優陣の中に入るなど、幅広いキャリアの持ち主。ドゥニ・アルカン監督作品の常連で『アメリカ帝国の滅亡』(86)、『モントリオールのジーザス』(89)に出演。「ウィンザーの陽気な女房たち」(02)などの舞台でも活躍し、人気TVシリーズ「Les Bougon:c’est aussi ça la vie」(04~06)では主演を務め強烈な演技でケベック州民の記憶に刻まれ、その後も主演作が続いた。2004年、アカデミー賞®外国語映画賞受賞・ドゥニ・アルカン監督作『みなさん、さようなら』で主演し、ジニー賞主演男優賞も受賞。ジニー賞では、彼が最も多くノミネートされた俳優ともいわれ、称えられている。2006年にはモスクワ国際映画祭で審査員を務めた。主な出演作に、『Amoureux fou』(91)、『フリーマネー』(98)、『俺たちフィギュアスケーター』(07)、『灼熱の魂』(10)など。本作に続き『The Vinland Club』(20)でも主要な役を務め、精力的に活動している。
1942年生まれ、カナダ・アルバータ州出身。
モントリオールに移り住み、本格的に演技を学ぶ。主に、映画やTVシリーズで活躍。脇役を演じることが多いが、『デイ・アフター・トゥモロー』(04)で副大統領役、日加米合作のTVドラマ「ヒロシマ 原爆投下までの4か月」(96)では、ハリー・S・トルーマン大統領を演じたことで有名。『恋に落ちて』(84)、『私の中のもうひとりの私』(88)、デヴィッド・リンチ監督作品「ツイン・ピークス」(90~91)でウィンダム・アール役を演じるほか、『アビエイター』(04)、『ゾディアック 覚醒』(17)など、ジャンルを問わず数多くの作品に出演している。2004年、カナダ勲章を受勲。
1985年生まれ、カナダ・ケベック州出身。
主に舞台やTVシリーズを中心に活躍し、『Dédé à travers les Brumes』(09)でスクリーンデビューを果たす。その後、カナダ発の人気TVシリーズ、女子刑務所を舞台とした「Unité 9」(12~19)に出演し一躍有名に。主な出演作に、TVシリーズ「Salmigondis」(15)、カナダで社会現象となった衝撃のパニック・スリラー、TVシリーズ「アウトブレイク ―感染拡大―」(20)など。
1981年生まれ、カナダ・ケベック州出身。
カナダ国立演劇学校にて演技を学ぶ。2005年に卒業し、その後は短編映画や舞台を中心とするほか、ダンサーとしても活躍。2011年以降は「欲望という名の電車」や「ペレアスとメリザンド」などの舞台に出演。主な出演作に、『L'amour au temps de la guerre civile』(14)、TVシリーズ「Les beaux malaises」(16~17)、『Pieds nus dans l'aube』(17)、TVシリーズ「Edgar」(20)など。
1951年生まれ、カナダ・ケベック州出身。
ドゥニ・アルカン監督作『アメリカ帝国の滅亡』(86)でジニー賞助演女優賞を受賞し、同監督作『みなさん、さようなら』(03)にも出演。女優として40年以上のキャリアを誇り、歌手、作家としても活躍している。主な出演作に、『セント・ヒヤシンス物語』(82)、『Souvenirs intimes』(99)、『南へ向かう女たち』(05)、『快楽を貧る本能』(18)、TVシリーズ「Trop」(17~19)など。
1970年1月1日生まれ、カナダ・ケベック州出身。脚本家・映画監督。
コンコルディア大学大学院卒業。助監督や撮影監督を経て、監督デビュー作『Atomic Saké』(00/短編)でジュトラ賞最優秀短編映画賞を受賞。同作はフランスやオーストラリアなどの国際映画祭で上映され、注目を集める。日本では2002年、第11回東京レズビアン&ゲイ映画祭(現:レインボー・リール東京)にて上映され、美しいモノクロ映像で好評を博した。初長編作『Familia』(05)は、トロント国際映画祭で最優秀カナダ長編映画賞を受賞。長編2作目の『Gabrielle』(13)では、第66回ロカルノ国際映画祭にて観客賞を受賞するほか、カナダ・アカデミー賞で作品賞、主演女優賞を受賞。2014年のアカデミー賞®外国語映画賞(現:アカデミー賞®国際長編映画賞)カナダ代表に選出され、成功を収めた。その後は人気テレビシリーズも多く手掛け、「Catastrophe」(17)は、2018年、カンヌのMIPCOMにて脚本賞を受賞するなど、映画に限らず精力的に活動している。
1948年生まれ、カナダ・ニューブランズウィック州出身。ケベック州アビティビ在住。ケベックを拠点とするフィクション作家、ジャーナリスト。4作目となる「And the Birds Rained Down」(英題)は自身のおばマリー・アンジュ・ソシエに捧げた小説だ。おばが16歳の時に精神科施設に追いやられていた事実、かつてカナダで起きた大規模な森林火災から着想を得て描き上げた本作は、カナダ人としては初の受賞となるフランコフォニー五大陸賞を含む数々の賞を受賞。英語版は2015年にCBC Canada Readsの候補者に選出された。
2000年、カナダ・ケベック州のドーソン・カレッジを卒業。その後は、カナダのロックバンド、アーケード・ファイアのPVを含む約50のミュージックビデオで撮影監督を務める。ザ・ブラック・キーズの世界ツアーを追いかけた衝撃的な動画を撮影する傍ら、30以上の短編映画やドキュメンタリー、TVシリーズなどに参加し、独自の映像スタイルで知られる。アルシャンボー監督とは『Gabrielle』(13)に続き、2度目のタッグとなる。主な撮影監督作品に、『Lost Song』(08)、『Une jeune fille』(13)、『Le rire』(20)など。写真家としても活躍し、本作においてはラファエルが撮る写真も担当。
カナダ・ケベック州出身、感情に響く演奏で人気を博すバンド。楽曲は実際の出来事を基にして作り、すべての曲には明確なビジョンがあると評価され、ラジオでオンエアされるために楽曲をトーンダウンすることはしないと言われている。2010年以降、精力的に活動中。66カ国で何千枚ものアルバムを販売し、モントリオール国際ジャズフェスティバルやカナディアン・ミュージックウィークを含む数多くのステージで演奏を披露。彼らの音楽は30以上の国際的な映画作品、人気TVシリーズ、CMに起用。2018年にインストゥルメンタルEP「Slow Fade Sailors」をリリース。以来、同EPはSpotifyで1600万回以上再生。メディアからは“Montreal's best kept secret”の称号を獲得した。